エアコンの省エネ性能は「どのメーカーが良いか」だけでなく、「指標の読み方」と「部屋に合う能力選び」で大きく差が出ます。
ダイキン、パナソニック、三菱電機、日立など主要メーカーのカタログや店頭で必ず見かけるのが、統一省エネラベルの★・点数(多段階評価点)、APF、期間消費電力量といった項目です。
ところが、★が多い機種を選んでも、畳数(能力)が合っていなかったり、比較の軸を間違えたりすると、思ったほど電気代が下がらないケースもあります。
この記事では、初心者でも迷わないように「何を、どの順番で見れば省エネに近づくか」を整理し、購入前にチェックすべきポイントを具体的に解説します。
この記事でわかること
- 統一省エネラベル(★・点数、年間目安電気料金)の正しい見方
- APFと期間消費電力量を使って、電気代差を比較・見積もる方法
- 畳数(能力)選びで失敗しない判断基準(木造/鉄筋・部屋条件の反映)
- 寒冷地仕様を含む、地域・暮らし方に合った省エネ機種の選び方
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結論|省エネエアコン選びは「3つ」だけ覚えれば大丈夫
エアコンは、買うときの値段よりも、使い続けたときの電気代で差が出やすい家電です。
だからこそ、選ぶときに「どこを見ればいいか」を知っているかどうかで、あとあと後悔しにくくなります。
省エネで選ぶときに見るポイントは、次の3つだけです。
- APF:エアコンのかしこさ(電気の使い方の上手さ)
- 期間消費電力量(kWh):1年でどれくらい電気を使うかの目安
- 畳数(能力):部屋の広さに合っているかどうか
この3つを押さえれば、「省エネで失敗する確率」はぐっと下がります。

APFと期間消費電力量は役割が違う
APFと期間消費電力量は、どちらも省エネに関係しますが、見ている内容が違います。
APFは、エアコンがどれだけ上手に電気を使えているかを表した数字です。
同じ電気を使ったときに、より効率よく部屋を冷やしたり暖めたりできるほど、APFは高くなります。
一方、期間消費電力量は、1年間でどれくらい電気を使うかの目安です。
同じ広さの部屋に使うエアコン同士で比べると、電気代の差をイメージしやすくなります。
ここで大切なのは、畳数が違うエアコンを比べないことです。
必ず同じ畳数向けの機種同士で見ることで、正しい比較ができます。
いちばん省エネに影響するのは「畳数が合っているか」
どんなに省エネ性能が高いエアコンでも、部屋の広さに合っていなければ、本来の力を発揮しにくくなります。
能力が足りないエアコンを選ぶと、設定温度に近づけるためにいつも強く動き続けることになります。
その結果、電気を多く使ってしまうことがあります。
反対に、大きければ安心というわけでもありません。
部屋の条件や使い方によっては、ムダな動きが増えてしまう場合もあります。
畳数はあくまで目安なので、日当たりや最上階かどうか、窓の大きさなども一緒に考えると、失敗しにくくなります。
★の数は便利だが、それだけで決めない
エアコンに付いている★の数は、省エネ性能を大まかに比べるための目印です。
候補がたくさんあるときには、★が多いものから見ると選びやすくなります。
ただし、★が多いからといって、必ずしも自分にとって一番おトクとは限りません。
畳数や使う部屋が違えば、条件も変わってしまうからです。
同じ畳数で、同じタイプのエアコン同士を比べたときに、★やAPFが意味を持つと考えると分かりやすくなります。
年間目安電気料金は「だいたいの目安」
ラベルに書かれている年間目安電気料金は、決められた条件で計算された参考の数字です。
実際の電気代は、住んでいる地域や電気料金プラン、使う時間の長さなどによって変わります。
そのため、この金額をそのまま信じるのではなく、機種同士の差を見るための目安として使うのがちょうどよい見方です。
統一省エネラベルの見方

2022年以降のラベル変更で「★の意味」が変わったポイント
統一省エネラベルは、2022年10月に見直しが行われ、★の付け方が「省エネ基準達成率」ベースから「省エネ性能そのもの」ベースへ切り替わりました。
資源エネルギー庁の説明では、多段階評価点は 5.0〜1.0(0.1刻みの41段階) で表示され、点数に応じた★の数が付く仕組みです。
この変更により、過去の解説記事で「★は達成率のこと」と書かれているものが混在しています。いま店頭や通販で目にするラベルを読むなら、「★=多段階評価点(省エネ性能)」という理解が軸になります。
出典:資源エネルギー庁「エアコンの省エネラベルが変わりました(PDF)」
★(多段階評価点)で見るべきこと/見落としがちなこと
★や点数は、機種の省エネ性能をざっくり比較するのに便利です。特に候補が多いとき、「まず★で足切りし、次に期間消費電力量で詰める」という流れがスムーズです。
一方で、見落としがちなのが“比較の土俵”です。エアコンは能力帯(例:2.2kW、2.8kWなど)で想定される使用条件が変わるため、★だけで「この機種が絶対に得」と断定するのではなく、同じ能力帯の候補同士で見ていくと判断ミスが減ります。
「年間目安電気料金」は目安|過信しないための注意点
ラベルには「年間の目安電気料金」が載っていることがあります。資源エネルギー庁の資料では、これは 期間消費電力量(kWh)×電気代単価(例:27円/kWh) といった条件で算出され、外気温モデルは東京を想定している旨が説明されています。
したがって、実際の電気代は契約単価、住んでいる地域の気温、在宅時間、設定温度、住宅の断熱などで変動します。目安料金は「候補間の差を見る」用途に寄せて使い、最終判断は期間消費電力量や能力選びと合わせて行うのが現実的です。
「寒冷地仕様」表示がある人はチェックすべき理由
資源エネルギー庁の資料では、エアコンの省エネ基準区分として「寒冷地仕様」が新設されたことが示されています。寒冷地では暖房運転の比重が増えるため、冷房寄りの感覚で選ぶと“冬の快適性”や“実運用での電力消費”にズレが出やすくなります。
電気代の差はこうやって考える

電気代の考え方は、実はとても簡単です。
エアコンAとBの期間消費電力量の差に、自分が払っている電気代の単価をかけるだけです。
たとえば、
Aが700kWh、Bが600kWhの場合、差は100kWhです。
電気代が1kWhあたり30円なら、1年で約3,000円の差になります。
この計算方法は、国の資料でも「目安の出し方」として紹介されています。
本体の値段が少し高くても、電気代の差で何年か使えば取り戻せるかどうかも、こうして考えることができます。
ただし、これはあくまで目安なので、「必ずこの年数で元が取れる」と考える必要はありません。
家によって電気代が変わる理由
期間消費電力量は、同じ条件で計算された数字なので、実際の家庭では差が出ます。
その理由は、住んでいる場所や家のつくり、使い方が違うからです。
たとえば、夏に西日が強く入る部屋や、最上階で天井が熱くなりやすい部屋では、エアコンが強く動きやすくなります。一方で、遮熱カーテンを使ったり、断熱がしっかりしていたりすると、エアコンの負担は軽くなります。
つまり、期間消費電力量は「正確な答え」ではなく、
どのエアコンが電気を使いにくいかを比べるためのヒントとして使うのが、いちばん分かりやすい見方です。
同じ畳数で、電気代の差が出にくいおすすめモデル
下のリンク先では、同じ畳数の中で価格や機能を見比べながら、ラベル(★/点数)やkWhを確認できます。
まずは「自分の部屋に近い畳数」から見て、候補を2〜3台に絞るとスムーズです。
6〜8畳(寝室・子ども部屋)「標準〜コスパ重視」
10〜14畳(リビング)「家族の稼働が長い=電気代差が出やすい」
畳数(能力)で失敗しない選び方
「◯〜◯畳」と書いてある理由
エアコンには「おもに10畳」といった表示のほかに、「木造〇畳/鉄筋〇畳」という書き方があります。
これは、同じ広さの部屋でも、家のつくりによって冷え方や暖まり方が違うからです。
木造の家は、熱が外に逃げやすい傾向があります。
鉄筋コンクリートの家は、熱が逃げにくく、温度を保ちやすい傾向があります。
そのため、畳数の表示は「この通りに選べば必ず合う」という意味ではありません。
まずは、自分の家が木造なのか、鉄筋なのかを考えたうえで、部屋の条件も合わせて判断することが大切です。
畳数だけでは決められない理由
畳数は、あくまで目安です。
実際には、部屋の場所やつくりによって、エアコンにかかる負担は大きく変わります。
たとえば、南向きや西向きで日差しが強い部屋や、最上階で屋根から熱が伝わりやすい部屋では、エアコンは強く動きやすくなります。
反対に、日差しが弱く、断熱がしっかりしている部屋では、同じ畳数でも負担は軽くなります。
国の省エネガイドでも、「家の構造や部屋の条件を考えて選ぶ」ことがすすめられています。
条件がきびしい部屋ほど、畳数表示の上のほうを目安に考えると、失敗しにくくなります。
迷ったらワンランク上げるべき?
畳数で迷う一番のポイントは、「少し大きいエアコンにしたほうがいいのか」という点です。
考え方はシンプルで、部屋の条件がきびしいかどうかを見るのがコツです。
昼間に長く使うリビングで、西日が強く、窓が大きく、最上階で、断熱も弱い場合は、少し余裕のある能力のほうが冷暖房しやすくなります。
一方で、夜だけ使う寝室で、日差しが弱く、断熱がしっかりしている部屋なら、表示されている畳数の範囲内でも足りることが多くあります。
販売店に相談したほうがいいケース
部屋の条件だけでなく、工事の条件が関係する場合もあります。
たとえば、配管が壁の中に通っている場合や、室外機を置ける場所が限られている場合、電源が200Vに変わる場合などです。
こうした点は、畳数表だけでは分かりません。
このようなときは、購入前に販売店へ相談しておくと、あとで困りにくくなります。
「最小〜最大能力」はどう見ればいい?
エアコンのカタログには、冷暖房できる力の幅が書かれていることがあります。
これは、部屋の状態に合わせて、弱く動いたり強く動いたりできる範囲を表しています。
ただし、数字の幅が広いからといって、必ず省エネになるわけではありません。
実際の電気の使い方は、部屋の条件やエアコンの制御によって変わります。
そのため、この数値は「選ぶときの参考情報のひとつ」と考え、
APFや期間消費電力量と一緒に、全体のバランスを見ると分かりやすくなります。
あなたの部屋に合う畳数が決まったら、ここから最短で選べる
畳数選びで迷う時間が一番もったいないポイントです。
いま決めた畳数帯で、あとは「★/点数」「期間消費電力量(kWh)」「100V/200V」「設置サイズ」を見比べれば、無理なく省エネ寄りに絞り込めます。
寝室・子ども部屋(6〜8畳)と、リビング(10〜14畳)で候補を分けると、比較がぐっとラクになります。
寝室・子ども部屋(6〜8畳)おすすめ
リビング(10〜14畳)おすすめ
省エネにつながる機能はどれ?優先度つきで整理
センサー・自動運転
省エネ面で効きやすいのは、部屋の状況に合わせて出力を調整し、不要な強運転を減らすタイプの機能です。代表例が自動運転や各種センサーで、人の在室や温度変化を検知しながら運転を最適化する方向に働きます。
とはいえ、機能の名称やロジックはメーカーごとに差があります。機能の“有無”よりも、ラベル(APF・期間消費電力量)で結果としての省エネ性を確認し、機能は「暮らし方に合うか」を判断する補助線にするほうが失敗しにくくなります。
再熱除湿/弱冷房除湿など除湿方式の違いと省エネ視点
除湿方式は、快適性に直結しますが、電気の使い方にも影響します。一般に、方式によって「室温を下げやすい」「室温を保ちやすい」などの傾向が語られますが、実際の消費電力量は外気条件や目標湿度、設定温度で変わります。
このため、除湿は「どの方式が絶対に安い」と決め打ちするより、候補機の期間消費電力量や、除湿を多用する生活かどうかで選び方を分けると現実に合います。湿度対策の頻度が高い家庭ほど、店頭で方式の説明を受け、納得できる挙動を選ぶ価値が上がります。
換気・空気清浄など“付加機能”は電気代が増えることもある
換気や空気清浄などの付加機能は、目的が省エネではなく快適性・利便性に寄りやすい領域です。便利な一方で、追加のファンやユニットが動けば消費電力が増える可能性があります。
「付加機能は必要最小限にして、効率の良い本体を選ぶ」という発想は、電気代を軸にするなら合理的です。必要かどうかは家族構成や住環境で変わるので、機能のON/OFFができるかも確認しておくと運用の自由度が上がります。
100V/200Vの違い(省エネの考え方と注意点)
100Vか200Vかは、主に能力帯(大きめの機種ほど200Vが増える)や設置条件に関係します。電圧が高いからといって“自動的に省エネ”になるわけではなく、最終的にはAPFや期間消費電力量といった指標で確認するのが筋です。
また、200V機種は専用コンセントや工事が必要な場合があるため、購入前に電源周りを確認しておくと、後戻りが減ります。
寒冷地の省エネ選び|暖房重視で見るべき指標と落とし穴

引用:楽天
寒冷地で「一般仕様」を選ぶと起きやすい困りごと
寒冷地では、冬の外気温が低い状態で暖房を長時間使う場面が増えます。こうした環境では、暖房能力が落ちやすい温度帯でも安定して運転できるかが、快適性だけでなく“無理な運転による電力増”にも関係してきます。
資源エネルギー庁の資料で「寒冷地仕様」の区分新設が触れられているのは、寒冷地での普及促進を意識したものと説明されています。寒冷地に該当する地域では、この表示を起点に比較を始めると選定が早くなります。
寒冷地仕様でチェックすべきカタログ項目(暖房能力・低温時性能など)
寒冷地向けの選定では、暖房能力の見方を少し丁寧にする必要があります。業界資料では、寒冷地では「暖房低温能力」を参考にする旨が示されています。
カタログで確認したいのは、暖房の定格能力に加えて、低温時の能力や運転可能温度帯(メーカー表記)です。寒冷地ではこの差が体感に出やすいので、候補が固まったら販売店で「地域条件(最低気温の傾向)と部屋条件」を伝え、適合する仕様を確認しておくと安心感が高まります。
寒冷地仕様 おすすめ
補助暖房との併用を前提にした選び方
寒冷地では、エアコン単独では厳しい時間帯が出る家庭もあります。補助暖房と併用する前提なら、エアコンに求める役割を「立ち上がり」なのか「ベース暖房」なのかで分けると、能力の決め方が整理しやすくなります。
“寒冷地仕様を選ぶべきか”は一律ではなく、地域の外気温、住宅性能、部屋の用途で変わります。迷ったら、寒冷地仕様と一般仕様の期間消費電力量や、暖房能力の表記を並べ、トレードオフを見える化すると判断しやすくなります。
設置で省エネは決まる|購入前に確認したい工事・環境条件
室外機の置き方(日射・風通し)と効率低下のリスク
エアコンの効率は、室外機が熱をうまく捨てられるかどうかに影響を受けます。室外機の周囲が塞がれていたり、直射日光が強く当たり続けたりすると、運転条件が厳しくなりやすくなります。
設置場所は、購入後に変えにくいポイントです。ベランダの狭さ、壁との距離、吹き抜けの有無など、現地の条件で設置方法が変わることもあるため、事前の現地確認が省エネにもつながります。
配管長・高低差・隠ぺい配管の注意点(機種選びに影響する場合)
リフォーム物件やマンションでは、隠ぺい配管で配管ルートが固定されていることがあります。この場合、配管の長さや高低差の許容範囲が機種によって異なることがあり、機種選びに制約が出ます。
ここで無理に工事を押し込むと、追加費用や施工トラブルにつながりやすいので、購入前の段階で工事会社・販売店に確認を取っておくのが堅実です。
古い配管・電源・コンセント形状の確認ポイント
買い替えでは、配管の再利用可否、電源(100V/200V)、コンセント形状の違いが論点になりがちです。機種の能力帯が上がると200Vが必要になるケースもあるため、設置できない(または追加工事が必要)という事態を避けるためにも、現状の電源確認は早めに行うとスムーズです。
買った後に効く!省エネ運用(ムダを出さない使い方)

つけっぱなし vs こまめにON/OFF|判断の考え方
省エネ運用でよくある悩みが、つけっぱなしが得かどうかです。これは一概に決められず、外気温、部屋の断熱、在室の間隔、設定温度の差で変わります。
目安としては、短時間の外出が多く、戻ってすぐ快適にしたい場合はつけっぱなしが有利になりやすいことがあります。一方で、長時間不在なら停止したほうが合理的になりやすいでしょう。自宅のパターンで試しやすいのは、「同じ条件で数日運用して電力量や料金を見比べる」方法です。
設定温度・風量・自動運転の使い分け
設定温度を極端に下げたり上げたりすると、立ち上がり時に高出力運転が続きやすくなります。体感が許す範囲で設定を安定させ、自動運転で風量や出力を調整するほうが、運転が落ち着きやすい傾向があります。
また、冷房は除湿や風向き調整で体感を変えられる場合があります。温度だけで解決しようとすると負荷が上がりやすいので、体感の調整を組み合わせると消費電力の増え方を抑えやすくなります。
フィルター清掃などメンテの重要性(効率低下を防ぐ)
フィルターの目詰まりは風量低下につながり、同じ快適性を得るために余分な運転が必要になることがあります。定期的な清掃は、運転効率の低下を防ぐうえで取り組みやすい対策です。
清掃頻度は環境で変わるので、ペットの有無、キッチン近くかどうか、外気の粉じんが多い地域か、といった条件で調整すると続けやすくなります。
遮熱カーテン・断熱で「必要能力」そのものを下げる
省エネはエアコン単体の性能だけでなく、部屋の熱負荷を下げる取り組みでも伸ばせます。夏は日射を入れすぎない、冬は窓から熱が逃げすぎない、といった対策は、エアコンが頑張る量を減らす方向に働きます。
特に窓は影響が大きいので、遮熱カーテンや断熱シートなど、後付けでもできる範囲から始めると効果を実感しやすくなります。
予算別の選び方|“元を取る”考え方でグレードを決める
初期費用と電気代のバランス
上位グレードは省エネ性能が高い傾向がありますが、そのぶん本体価格も上がります。ここで役立つのが「期間消費電力量の差で回収年数をざっくり見る」方法です。
先ほどの計算(kWh差×単価)で年間差額の目安を出し、本体価格差を割れば、何年で差が埋まりやすいかが見えてきます。回収が見込めるなら上位機種、回収が遠いなら標準グレード、といった判断がしやすくなります。
省エネ上位 おすすめ
単身・共働き・在宅多めなど生活パターン別の最適解
生活パターンで“省エネ投資の効き方”は変わります。
在宅時間が長い家庭は運転時間が増えるため、APFや期間消費電力量の差が家計に乗りやすくなります。反対に、共働きで日中不在が長い場合は、ハイスペック機の差が出にくいこともあります。その場合は、能力の適合や設置条件を優先し、無理のない範囲で省エネ性能を選ぶと納得しやすいでしょう。
買い替えのタイミング目安(故障前兆・効きの低下・修理費との比較)
買い替えは「壊れてから」だと繁忙期に工事が取りにくくなり、選択肢も狭まりがちです。冷え・暖まりの弱さ、異音、異臭、エラー表示が増えた、修理費がかさむ、といった兆候があるなら、繁忙期を避けて検討するとスムーズです。
また、省エネ性能の比較がしやすい現在は、統一省エネラベルや省エネ型製品情報サイトの資料を参照しながら、候補の効率差を整理する方法が現実的です。
よくある質問(FAQ)
★が多いほど電気代は必ず安い?
★(多段階評価点)は省エネ性能の比較に役立ちますが、電気代は能力帯、部屋条件、運転時間で変わります。候補同士の比較では、★に加えて期間消費電力量の差を確認すると、家計への影響が読み取りやすくなります。
出典:資源エネルギー庁
畳数は大きめを買えば省エネになる?
畳数はあくまで目安で、部屋条件や地域も考慮する必要があります。過小能力は強運転が続きやすく、過大能力も条件次第でムダが出る可能性があります。部屋に合った能力選びを起点にすると判断が安定します。
出典:省エネ型製品情報サイト
除湿は冷房より電気代が安い?
除湿方式や外気条件、設定温度によって消費電力の出方が変わります。「除湿だから安い」と決め打ちするより、候補機の指標(APF・期間消費電力量)を優先し、除湿を多用するなら方式の特徴を販売店で確認するほうが納得しやすいでしょう。
中古・型落ちは省エネ面で損?
型落ちは価格メリットがある一方、最新機種と比べて省エネ性能が劣る可能性があります。比較するなら、統一省エネラベルの点数・★、期間消費電力量、そして保証や設置条件まで含めて総合判断すると、後悔が減ります。
出典:資源エネルギー庁
メーカーで省エネ性能に差はある?(比較の仕方)
メーカーごとに得意領域や搭載機能は異なりますが、省エネ性能の比較は指標で揃えるのが近道です。同じ能力帯で、APFと期間消費電力量を並べ、さらに設置条件(電源、配管、室外機スペース)を満たすかをチェックすると、比較が合理的になります。
出典:日本冷凍空調工業会
省エネエアコン選びチェックリスト(購入前10項目)
| チェック項目 | 見る場所 | 目的 |
|---|---|---|
| 多段階評価点(点数・★) | 統一省エネラベル | 省エネ性能のざっくり比較 |
| APF(通年エネルギー消費効率) | ラベル/カタログ | 効率の比較(同一能力帯で) |
| 期間消費電力量(kWh) | ラベル/カタログ | 電気代差の見積もり |
| 年間目安電気料金 | ラベル | 候補間の差を見る(目安) |
| 木造/鉄筋の畳数目安 | カタログ | 住宅構造を反映 |
| 部屋条件(西日・窓・最上階・断熱) | 現地 | 必要能力の上振れ要因を把握 |
| 寒冷地仕様の要否 | ラベル/カタログ | 暖房重視の地域でのミスマッチ回避 |
| 電源(100V/200V) | 現地・分電盤 | 工事要否の確認 |
| 配管(隠ぺい/再利用) | 現地 | 取付可否・追加費用の回避 |
| 室外機スペース・風通し | 現地 | 運転条件悪化を避ける |
最後に:迷ったらこの順で選べば大丈夫
迷ったら、選び方はこの順番で大丈夫です。
①畳数(木造/鉄筋と部屋条件)→ ②寒冷地仕様の要否 → ③同じ畳数で★/点数とkWhを比較 → ④設置条件(電源・配管・室外機)を確認。
下の候補から“自分の条件に合う畳数帯”を開いて、ラベルとkWhを見比べると、買ってからの後悔が起きにくくなります。
寝室・子ども部屋(6〜8畳)おすすめ
リビング(10〜14畳)おすすめ
省エネ上位 おすすめ
寒冷地仕様 おすすめ
まとめ|省エネで後悔しないエアコンの選び方
省エネエアコン選びは、指標を増やしすぎると迷いが深くなります。まず部屋に合った能力帯を決め、その中でAPF(効率)と期間消費電力量(電力量の目安)を比べる流れにすると、判断が整理しやすくなります。
統一省エネラベルは、★・点数(多段階評価点)で省エネ性能をつかみ、期間消費電力量で電気代差を見積もるのに役立ちます。寒冷地では「寒冷地仕様」も視野に入れ、暖房低温時の観点を含めて比較するとミスマッチを避けやすくなります。
最後は設置条件と運用で差が出ます。室外機の環境や電源・配管を事前に確認し、購入後は無理のない設定と手入れで効率低下を抑える。これらを積み重ねることで、快適性と電気代のバランスが取りやすくなります。

