横浜市で卒FITを迎えたら?売電継続か蓄電池か、補助金の最新状況と判断基準を整理

太陽光発電

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「固定価格での買取が終わると、売電収入はどれくらい減るのだろう」「蓄電池をつけないと損をすると言われたが、本当だろうか」

横浜市で卒FITの通知を受け取った方に多い疑問です。

結論から言うと、卒FIT後の売電単価は大きく下がりますが、放置しても直ちに「0円」になるわけではありません。蓄電池も、全員にとって得になるとは限りません。

この記事では、東京電力エナジーパートナーの買取プラン、横浜市の補助金・支援制度の最新状況、売電継続と蓄電池の損得、V2Hの向き不向きを公式情報で整理します。読み終えると、自宅に合う選択肢を絞り込み、営業トークに流されず見積もりを比べられます。

この記事で分かること

  • 東京電力エナジーパートナーの卒FIT買取プランの単価と、放置したときの扱い
  • 売電継続と蓄電池の損得を、前提つきの試算で比べる方法
  • 横浜市の令和8年度支援制度(YGrEP:蓄電池12万円分)の条件と事前申請のルール
  • V2Hが向く家庭・向かない家庭と、補助金の条件
  • 訪問販売の営業トークに流されないための確認ポイント

そもそも太陽光の「卒FIT」とは?

固定価格買取期間(10年)満了の仕組み

家庭用太陽光発電(10kW未満)の固定価格買取制度(FIT)は、国が定めた価格での買取が設置から10年間で終わります。この満了を迎えることを「卒FIT」と呼びます。

満了後は、国の定めた価格での買取義務がなくなります。選択肢は、蓄電池や電気自動車と組み合わせて自宅で使う「自家消費」か、小売電気事業者と個別に契約して売電するか、の2つです。

2026年に満了を迎えるのは、主に2016年に設置した家庭です。

出典:資源エネルギー庁「住宅用太陽光発電にせまるFIT買取期間の満了、その後どうする?」(2019年2月公開。確認日:2026年10月16日)

満了通知が届いたら確認すること|放置するとどうなる?

現在の買取事業者から、満了の6〜4か月前に個別の通知が届きます。東京電力エナジーパートナーの場合は、満了の約4〜6か月前に書面等で届きます。

通知には、満了後の選択肢と、何もしなかった場合の扱いが書かれています。まず通知を読み、買取プランを選ぶかどうか決めましょう。

東京電力エナジーパートナーと契約中で、他のプランや事業者に申し込まなかった場合は、自動的に「再エネ買取標準プラン」(8.5円/kWh、買取金額は口座振込)へ移行します。改めての申込手続きは不要です。

一方、どの小売電気事業者とも買取の契約がない状態になった場合に限り、発電した電気が0円で引き取られることがあります。資源エネルギー庁は、これを「一時的に買手が不在となった場合の例外的なケース」としています。

出典:資源エネルギー庁「買い取り期間満了をむかえるみなさま」(確認日:2026年10月16日)

放置しても直ちに大損にはなりませんが、事業者やプランによって単価が変わります。満了の1〜2か月前までに、希望の売電先を検討しておくとスムーズです。

東京電力エリア(横浜市)の卒FIT後の買取価格

東京電力エナジーパートナーの買取プランと単価

東京電力エナジーパートナーは、卒FIT向けに「再エネ買取標準プラン」を提供しています。単価は次のとおりです(税込)。

プラン名 単価 特徴
再エネ買取標準プラン 8.5円/kWh 未申込時は自動移行。買取金額は指定口座に振込

単価は見直されることがあるため、最新の内容は公式ページで確認してください。

出典:東京電力エナジーパートナー「再エネ買取標準プラン」(単価は税込。見直されることがあります。確認日:2026年10月16日)

新電力の買取プランを選ぶときの注意

横浜市を含む東京電力エリアでは、多数の小売電気事業者が卒FITの買取プランを提供しています。単価だけでなく、契約期間、解約条件、電気やガスとのセット契約が必須かどうかも確認しましょう。

単価は事業者ごとに変わるため、申込前に各社の公式ページで最新の内容を確認してください。

売電先のタイプ別の特徴と選び方は、次の記事で比較しています。

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▶ 【2026年最新】卒FIT売電先おすすめ比較ランキング!放置は損?高価買取・地域別の選び方と自家消費の最適解

売る単価と買う単価の差が大きい

卒FIT後の買取単価は、8.5円程度が目安です。一方、電力会社から買う電気の単価は、売る単価の数倍になるのが一般的です。ご自宅の検針票で確認できます。

売電単価と買電単価のギャップ(試算の前提)

買う電気(試算では30円と仮定)

約 30 円/kWh

実際の単価はご自宅の検針票で確認

VS
売る電気(卒FIT後の余剰)

約 8.5 円/kWh

東京電力EPの標準プラン

この試算では、1kWhあたり21.5円の差があります。
売った電気を後から買い戻す形になるため、自宅で使い切れる量が多い家庭ほど、自家消費の効果が出やすくなります。

横浜市で卒FITを迎えた人の「2つの選択肢」を比較

選択肢①:売電先を選んで「売電を続ける」

メリット: 初期費用がかかりません。手続きだけで売電収入が続きます。
デメリット: 売電収入は小さく、電気代を下げる効果は限られます。
向いている人: 近いうちに引っ越す予定がある方や、まとまった設備投資を避けたい方。

売電を続ける場合の売電先の選び方は、次の記事にまとめています。

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▶ 【2026年最新】卒FIT売電先おすすめ比較ランキング!放置は損?高価買取・地域別の選び方と自家消費の最適解

選択肢②:家庭用蓄電池を導入して「自家消費を増やす」

メリット: 昼間の余剰電力を貯めて夜に使えます。買う電気を減らせて、停電時の備えにもなります。
デメリット: 導入費用がかかります。横浜市では12万円分相当の支援制度がありますが、工事着工前の事前申請が必要です。
向いている人: 今後も長く住む予定で、停電への備えと電気代の削減を両立したい方。

10年間の収支を、前提つきで比べる

次の前提で試算します。実際の数字は、発電量・電気の使い方・導入費用で変わります。

  • 自宅で使い切れる電力量:年2,500kWh(蓄電池に貯めて夜に使う分)
  • 売電単価:8.5円/kWh、買電単価:30円/kWh
  • 蓄電池の導入費用:100万円(仮定。容量や機種で大きく変わる)
  • 売電を続ける場合: 2,500kWh × 8.5円 × 10年 = 約21.2万円の収入
  • 蓄電池で自家消費する場合: 2,500kWh × 30円 = 年7.5万円の電気代削減。売電しなくなる分(年2.1万円)を引くと年5.4万円。10年で 約54万円

導入費用100万円を引くと、10年では約46万円の持ち出しです。この前提で費用を回収するには、約18年かかる計算になります。

経済面だけで見ると、蓄電池は10年での回収が難しい場合があります。停電時の備えという価値をどう考えるかで、判断が分かれます。

蓄電池の費用は、見積もりで内訳を確認してから判断しましょう。

比較項目 選択肢①:売電を継続する 選択肢②:蓄電池で自家消費
初期費用 0円(手続きのみ) 仮に100万円前後(容量・機種で大きく変わる)
電気の取り扱い 余剰電力を8.5円で売る 昼に貯めて夜に使う
10年間の経済効果(試算) 約21万円(売電収入) 約54万円(電気代の削減。導入費用を引く前)
補助金・支援 なし 横浜市:蓄電池12万円分相当(YGrEP・事前申請必須)
停電対策 昼間の自立運転コンセントのみ 夜間も使える。給電範囲は機種による(全負荷型・特定負荷型)

我が家の場合、蓄電池でいくら変わる?

発電量、屋根の状況、電気の使い方で、結果は変わります。見積書の「内訳」を、この記事の試算と見比べてみてください。
見積もりを取っただけで契約する必要はありません。

蓄電池の見積もりを依頼する >

卒FITと同時に来る「パワコンの交換時期」

太陽光パワコンの交換時期

太陽光パネルは長く使えますが、直流を交流に変換する「パワーコンディショナ(パワコン)」は、10年ほどで交換を考える時期に入ります。卒FITを迎える時期と重なるため、故障への備えが必要です。

交換には機器代と工事費がかかります。設置年とメーカーの保証期間を確認し、見積もりで費用を確かめておきましょう。

蓄電池と同時に更新する選び方

蓄電池には、太陽光のパワコンと蓄電池のパワコンを1台にまとめた「ハイブリッド型」があります。

パワコンを別々に交換するより、費用を抑えられる場合があります。ただし、既存のパネルとの適合や保証の条件は機種で異なるため、見積もりの段階で施工店に確認してください。

横浜市の補助金と国の補助金の最新状況

横浜市「横浜グリーンエネルギーパートナーシップ事業(YGrEP)」(令和8年度)

横浜市の令和8年度の支援制度は、次の内容です。

横浜市の令和8年度支援(確認日:2026年10月16日)

受付中家庭用蓄電池:12万円分(120,000pt等の還元)
受付中V2H充放電設備:10万円分(100,000pt等の還元)

参加申請期間は2026年6月15日〜2026年12月25日、設置完了報告は2027年1月22日まで。先着順で予算上限に達し次第終了します。

主な条件と申請手続きの流れは次のとおりです。

  • 工事着工前の「参加・導入支援申請」が必須(工事完了後の申請は受け付けられません)
  • 横浜市内に住民登録がある個人で、自ら居住する市内の住宅に設置すること
  • 太陽光発電設備をすでに設置している住宅、または同時に設置する住宅であること
  • 未使用品であること(中古品は対象外)
  • 支援は現金ではなく、キャッシュレスポイント等(1ポイント=1円相当。郵送は商品券)で付与される
  • 導入後にCO2削減量算定のためのモニタリングデータ提出等に協力すること

また、神奈川県が実施する「住宅用太陽光発電・蓄電池導入費補助金」(蓄電池15万円など)との併用も可能です(県の予算枠に達した場合は終了)。

出典:横浜市「横浜グリーンエネルギーパートナーシップ事業(YGrEP)」(確認日:2026年10月16日。受付状況は日々変わります)

横浜市・神奈川県の補助金制度の詳しい全体像は、次の記事で詳しく解説しています。

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▶ 【2026年最新版】横浜市の太陽光補助金はいくら?損しないための完全ガイド
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国の補助金

国の家庭用蓄電池の補助(DR家庭用蓄電池事業)は、2026年5月29日に公募が終了しています。次の公募の予定は、SII(環境共創イニシアチブ)の公式サイトで確認してください。

国や自治体の補助を併用できるかどうかは、補助事業の要件によって異なります。補助金は年度ごとに内容が変わるため、申込の前に必ず最新の公募要領を確認してください。

EV・PHEVをお持ちなら「V2H」も選択肢

V2Hとは?向く家庭・向かない家庭

V2H(Vehicle to Home)は、電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHEV)のバッテリーに、家庭の電気を出し入れする仕組みです。昼間の太陽光で車を充電し、夜に車から家へ給電します。

車のバッテリーは、家庭用蓄電池より大きいことが多く、停電時の備えにもなります。ただし、向き不向きがはっきり分かれます。

  • 向く家庭: すでにEV・PHEVを持っている、または数年以内に買い替える予定がある。昼間も車が自宅にある日が多い
  • 向かない家庭: 車を毎日通勤で使い、昼間は自宅にない。車が対応車種でない

昼間に車が出かけていると、太陽光の電気を車に貯められません。車の年式・型式が、V2H機器の対応車種に入っているかも、必ず確認してください。

詳しい条件は、次の記事で説明しています。

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V2H導入に使える補助金

横浜市のV2H支援は、YGrEPにより1件あたり10万円分(100,000pt)のポイント還元です。国の補助対象設備またはCHAdeMO認証機器が対象で、工事着工前の申請が必要です。

出典:横浜市「YGrEP」(確認日:2026年10月16日)

国には、次世代自動車振興センターが受け付けるV2H充放電設備の補助があります。予算に達すると、予定より早く受付が終わることがあります。令和8年度の日程と金額は、応募要領で確認してください。

出典:一般社団法人次世代自動車振興センター「V2H充放電設備/外部給電器の導入補助」(令和7年度補正予算の案内。令和8年度の日程・金額は応募要領で確認。確認日:2026年10月16日)

\ EV・PHEVをお持ちの方へ /

我が家の車と太陽光で、V2Hが使えるかを見積もりで確かめる

V2Hは、対応車種、駐車場から分電盤までの距離、昼間に車が自宅にあるかどうかで向き不向きが分かれます。見積もりを取るときは、次の3点を確認すると判断しやすくなります。

  • お持ちの車の年式・型式が、V2H機器の対応車種に入っているか
  • 機器代と工事費の内訳(分電盤から駐車場までの配線を含む)
  • 横浜市と国の補助金の申請方法と、予算の残り状況

V2Hの見積もり・相談はこちら >

※見積もりを取っただけで契約する必要はありません。横浜市のV2H支援(10万円分ポイント等)は着工前の申請が必要で、予算に達すると受付が終了します(確認日:2026年10月16日)。

横浜市でも注意したい、訪問販売・電話勧誘

よくある営業トークの例

卒FITの時期には、訪問販売や電話での勧誘が増えます。資源エネルギー庁は、次のような営業トークに注意を呼びかけています。

  • 「0円買取になるため、蓄電池を付けなければ損をする」
  • 「当社と売電契約しなければ損をする」
  • 「売電より、蓄電池と組み合わせて自家消費する方が絶対に得」

資源エネルギー庁は、これらに対して「蓄電池を設置しなければ必ず損をするということはない」「どちらが得かは個々のケースで異なる」としています。

出典:資源エネルギー庁「買い取り期間満了をむかえるみなさま」(確認日:2026年10月16日)

横浜市内でも、「無料点検」を口実にして訪問し、「このままでは故障する」「今すぐ蓄電池を契約すれば大幅値引き」と即決を迫るトラブル相談が寄せられています。市の職員や委託業者を名乗る場合であっても、その場で契約せず、消費生活総合センターに相談しましょう。

損をしないための確認ポイント

  • 契約を急がせる業者は断り、複数の業者から見積もりを取る
  • 電力会社の買取額は保証されていない。発電量の説明を鵜呑みにしない
  • 訪問販売で契約した場合、法定書面を受け取った日から8日以内ならクーリング・オフができる

困ったときは、横浜市消費生活総合センター(045-845-6666)や消費者ホットライン(局番なし188)に相談してください。

出典:横浜市「消費生活総合センター」(確認日:2026年10月16日)

よくある質問

横浜市の蓄電池の補助金はいくらですか?いつ申請すればいいですか?

令和8年度の横浜市「横浜グリーンエネルギーパートナーシップ事業(YGrEP)」では、家庭用蓄電池に対して12万円分(120,000ポイント等)の還元が行われています。最も重要な注意点は、工事着工前の「参加・導入支援申請」が必須である点です。工事完了後の申請は受け付けられないため、必ず契約前に施工店と相談して手続きを進めてください。また神奈川県の補助金との併用も可能です。

卒FITの手続きをしないと、売電収入は0円になりますか?

東京電力エナジーパートナーと契約中で、プランを申し込まなかった場合は、自動的に「再エネ買取標準プラン」(8.5円/kWh)が適用され、指定口座に振り込まれます。どの小売電気事業者とも買取契約がない状態になった場合に限り、0円で引き取られることがあります。

V2Hと家庭用蓄電池では、どちらが得ですか?

家庭ごとに異なります。昼間も車が自宅にある家庭ではV2Hが向きますが、通勤で車を使う家庭では、昼間に車へ貯められません。車が対応車種かどうかも条件になるため、見積もりで確認しましょう。

まとめ:卒FITは「比べてから選ぶ」

卒FITは、売電を続けるか、自宅で使う電気を増やすかを選び直す機会です。

  • 満了通知が届いたら、内容を確認する。放置しても直ちに0円にはならないが、プランで単価は変わる
  • 蓄電池は、前提を置いて試算する。経済面だけでは10年での回収が難しい場合がある
  • 横浜市の蓄電システム支援は12万円分相当(YGrEP・工事着工前の事前申請が必須)
  • EV・PHEVをお持ちで、昼間も車が自宅にあるなら、V2Hも見積もりに入れる
  • 営業トークに即決せず、見積もりの内訳で判断する

見積もりを取れば、機器代・工事費・撤去費の内訳が分かります。この記事の試算と見比べて、自宅に合う選択肢を落ち着いて選びましょう。

EV・PHEVをお持ちで、昼間も車が自宅にある方は

定置型の蓄電池と並べて、V2Hも見積もりに入れておくと比べやすくなります。
▶ V2Hの見積もり・相談はこちら

神奈川県全体の補助金の考え方は、次の記事にまとめています。

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\ 契約を急ぐ前に、見積もりの内訳を確認 /

蓄電池は、容量・機種・工事内容で費用が大きく変わります。見積書の内訳を見て、この記事の試算と比べてから判断してください。
横浜市では12万円分相当のポイント還元(YGrEP)が用意されていますが、着工前の申請が必要です。施工店選びと合わせて早めに条件を整理しておきましょう。

蓄電池の見積もりを依頼する >