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こんにちは。
「突然、契約中の新電力から値上げの通知が来た」
「ニュースで新電力の倒産を見たけれど、うちの会社は大丈夫だろうか」
こんな不安を抱えていませんか?
実は私も以前、会社の総務として電力契約を担当していたとき、契約先の新電力から突然の料金改定通知を受け取ったことがあります。「え、こんなに上がるの?」「社長にどう説明しよう…」と冷や汗をかきながら、慌てて他社の見積もりを取りまくったのは苦い思い出です。
電気代は企業の固定費に直結します。
失敗すれば予算が大きくブレてしまい、担当者としての責任も問われかねません。
巷では「新電力は危ないからやめとけ」という声も耳にします。
しかし、結論から言うと、すべての新電力が危険なわけではありません。
この記事では、「新電力が今後どうなるのか」について、最新の公式データを元にフラットな視点で解説します。
今の契約をそのまま続けるべきか、それとも見直すべきか。
この記事を読み終える頃には、あなた自身の状況に合わせて自信を持って判断できるようになるはずです。
それでは、さっそく見ていきましょう!
新電力は今後どうなる?結論は「淘汰と再編が続くが、選択肢としては残る」
まず一番気になる「新電力の将来性」について。
結論をお伝えすると、今後も厳しい市場環境の中で事業者の淘汰と再編は続きますが、私たち利用者にとっての「有力な選択肢」として残り続けます。
「新電力=危険」と単純に切り捨てるのは早計です。
登録事業者数と新電力シェアの現状
「新電力ってどんどん潰れているんでしょ?」と思うかもしれません。
確かに撤退のニュースは目立ちますが、資源エネルギー庁のデータによると、2026年6月5日現在で登録されている小売電気事業者は「814事業者」にものぼります。
2025年3月末時点の761者から、実は増えているのです。
また、2024年12月時点の新電力の市場シェアは約17%。
日本全国の電力契約の一定割合を、すでに新電力が担っています。これだけ社会インフラとして定着している以上、新電力という仕組み自体がなくなることはありません。
撤退・倒産はなぜ起きたのか
では、なぜ倒産や撤退のニュースが相次いだのでしょうか。
これには、電力を調達する仕組みが大きく関わっています。
帝国データバンクの調査によれば、2024年3月時点で撤退・倒産・廃業した新電力は累計119社、新規契約の受付を停止した企業は累計69社にのぼります。
多くの新電力は、自前の発電所を持っていません。
JEPX(日本卸電力取引所)という電力の市場から電気を仕入れ、そこに利益を乗せて私たちに販売しています。そのため、燃料費の高騰などで市場の仕入れ価格が跳ね上がると、売れば売るほど赤字になる「逆ざや」状態に陥ってしまったのです。
基礎体力の弱い事業者が耐えきれずに撤退したというのが、ここ数年の実態です。
新電力の今後を左右する5つの要因
新電力の動向を正しく予測するためには、裏側にある仕組みを少しだけ知っておく必要があります。
今後の市場を左右するポイントを分解して解説します。
燃料価格とJEPX市場価格
もっとも影響が大きいのが、液化天然ガス(LNG)や石炭などの燃料価格です。
これらが高騰すれば、当然JEPXの取引価格も上がります。
月ごとの平均価格をチェックしていくと、国際情勢や急激な円安のタイミングで価格が跳ね上がっていることが分かります。仕入れ価格が安定しない限り、新電力の料金プランにも値上げ圧力がかかり続けます。
容量市場・脱炭素電源投資
電気代には、純粋な電気の価格以外にもさまざまなコストが乗ってきます。
そのひとつが「容量拠出金」などの制度負担です。
将来にわたって安定した電力を確保するための「容量市場」や、クリーンなエネルギーを増やすための「長期脱炭素電源オークション」といった制度が始まっています。
こうした国を挙げた制度のコストは、最終的に小売事業者を通じて私たちの電気料金に転嫁されることになります。つまり、将来的に電気代のベースラインが底上げされる可能性があるということです。
再エネ・蓄電池・DR・アグリゲーション
ネガティブな話ばかりではありません。
新電力の将来性として期待されているのが、新しい技術やサービスとの融合です。
経済産業省の資料でも、ただ電気を売るだけでなく、太陽光発電や蓄電池、電気自動車(EV)を組み合わせたり、電力需要をコントロールするDR(デマンドレスポンス)を活用したりする取り組みが推進されています。
地域に根ざした「地域新電力」が、地域リソースを束ねるアグリゲーターとして活躍することも期待されています。
単なる「安売り」ではなく、付加価値を提供する新電力が今後伸びていくでしょう。
新電力はやめたほうがいい?契約前に見るべき条件
「結局、新電力ってやめたほうがいいの?」
その答えは「あなたの契約条件次第」です。
料金プランのカラクリを知らずに契約すると、後で痛い目を見ることになります。
料金単価だけで比較しない
電力会社のホームページを見ると、よく「基本料金が〇〇円安い!」「従量単価が大手よりお得!」と宣伝されています。
しかし、ここだけを見て決めるのは非常に危険です。
本当に見るべきは以下の2つです。
・燃料費調整額
・市場価格調整額
とくに「市場価格調整額」には要注意。JEPXの市場価格に連動して電気代が上乗せされる仕組みです。単価が安くても、この調整額の上限が設定されていないプランだと、市場価格が高騰した月に請求額がとんでもないことになります。
また、解約金や違約金の有無も必ず確認してください。
市場連動型プランが向く人・向かない人
最近増えているのが「市場連動型プラン」です。
これはJEPXの市場価格に電気料金が直接連動するプランです。
向いている人:
日中の市場価格が安い時間帯(太陽光発電が余っている時間など)に、電気の使用を集中させることができる人や企業。
向かない人:
・月々の電気代の予算を固定したい法人の経理担当者
・時間帯を気にせず電気を使いたい一般家庭
とくに法人の場合、月によって電気代が数十万円単位でブレると予算管理が破綻します。リスクを取れない場合は、固定単価型のプランを選ぶのが鉄則です。
新電力が倒産・撤退したら電気は止まる?
「もし契約している新電力が倒産したら、会社の電気がいきなり止まって業務が停止するのでは?」
総務担当者としては、これが一番の恐怖ですよね。
安心してください。いきなり真っ暗になることはありません。
最終保障供給とは
電力自由化の仕組みでは、小売の会社を変えても、電気を届ける「送配電網」はこれまでと同じ地域の電力会社のものをそのまま使います。
そのため、契約先が倒産しても、電気の品質や信頼性が下がることはありません。
万が一、事業者が倒産したり事業撤退した場合でも、「最終保障供給」というセーフティネットの制度が用意されています。
新しい契約先が見つかるまでの間、一般送配電事業者が代わりに電気を供給してくれるルールになっているため、電気が直ちに止まることはないのです。
倒産・撤退時にやること
とはいえ、電気が止まらないからといって放置してはいけません。
最終保障供給の料金は、通常のプランよりも割高に設定されていることが多いためです。
通知が来たら、以下のステップで冷静に行動しましょう。
- 撤退通知を読む:「契約終了日」がいつかを正確に把握する。
- 他社を比較する:使用量や条件をもとに、新しい乗り換え先を探す。
- 申し込みをする:終了日までに新しい電力会社へ切り替え手続きを行う。
もし間に合わなかった場合でも、一時的に最終保障供給を契約し、その間にじっくり新しい契約先を探せば大丈夫です。
個人と法人で異なる新電力の選び方
新電力を選ぶ際の基準は、個人(家庭)と法人でまったく異なります。
個人向けの判断基準
個人の場合、自分の生活パターンに合っているかが重要です。
夜間に電気を多く使うのか、ペットがいて日中もエアコンをつけっぱなしなのか。それに合わせてプランを選びます。
また、最近は悪質な勧誘トラブルも増えています。
「大手電力会社からの切り替え手続きです」と誤認させるような説明をされたり、「絶対に安くなります」とメリットしか言わない電話勧誘には十分に注意してください。2026年5月にも、不適切な勧誘を行った事業者に対して経済産業省から業務改善勧告が出されています。
法人向けの判断基準
法人の場合、とくに高圧・特別高圧の契約では「予算の安定性」が最優先です。
料金単価の安さだけに飛びつかず、見積もりを取る際は必ず「市場連動の有無」や「調整額の上限」を確認しましょう。
また、契約期間の縛りや中途解約金がいくら発生するかも、稟議を通す上で重要なチェックポイントになります。
新電力の今後に備えるチェックリスト
今の契約を見直す際や、新しく契約を結ぶ際に確認すべき項目をまとめました。
以下の10項目をクリアできているか、必ずチェックしてください。
契約前に確認する10項目
- 基本料金はいくらか
- 従量料金の単価と段階は適切か
- 燃料費調整額の上限設定はあるか
- 市場価格調整額(独自調整費)が導入されていないか
- 市場連動型プランではないか(リスクを許容できるか)
- 契約期間は何年か(自動更新か)
- 解約金・違約金は発生するか
- セット割の場合、本当にお得になっているか
- 事業者の運営基盤は信頼できるか(受付停止中ではないか)
- 重要事項説明書をしっかり交付・説明してくれるか
これらを一つひとつ確認することで、「安くなると思って契約したのに、結果的に高くなった」という失敗を未然に防ぐことができます。
まとめ用ではなく比較導線:条件に合う電力会社を探す
いかがでしたでしょうか。
新電力の今後については、ただ「危ない」「やめとけ」と恐れるのではなく、仕組みを理解し、リスクをコントロールすることが大切です。
・料金の内訳(とくに調整額)をしっかり見る
・法人なら予算の安定性を重視する
・万が一のときは冷静に他社へ切り替える
このポイントさえ押さえておけば、新電力は今でも電気代を適正化するための強力な武器になります。
「今の契約プラン、調整額がどうなっているか分からない…」
「次年度の予算を組むために、リスクのない料金プランを知りたい」
そう感じた方は、まずは自社の利用状況に合わせて、複数社から見積もりを取ることをおすすめします。条件に合った信頼できる電力会社を見つけ、納得のいく契約見直しを進めていきましょう!

