エコキュート高圧タイプは本当に必要?いらない家・後悔しない選び方を条件別に完全解説

エコキュート

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エコキュートの交換や導入を検討していると、業者さんから「今の時代、シャワーが強い高圧タイプが絶対おすすめですよ!」と提案されること、ありませんか?

数十万の高い買い物。提案されるがままに「じゃあそれで」と言いたくなりますが、ちょっと待ってください。
実は、すべてのご家庭に高圧タイプが必要なわけではありません。

結論から言います。
高圧タイプが必要かどうかは、機種の良し悪しではなく「あなたの家の条件と使い方」で決まります。

【私の実体験】
私自身、実家のエコキュート交換の際に、業者から「パワフル高圧にしないと後悔しますよ」と強めに勧められました。でも、冷静に我が家の状況(1階浴室、夫婦2人で同時にお湯を使うことが少ない)を考えて「標準圧」を選んだ結果、何一つ不満なく、数万円の初期費用を浮かせることに成功したんです。

この記事では、メーカーの公式情報をもとに、高圧タイプが「いらない家庭」と「必要な家庭」の条件を分かりやすく解説します。
ムダな追加費用を払いたくない方、逆にシャワーの勢いで絶対に後悔したくない方は、ぜひ最後まで読んでみてください。

  1. 結論|エコキュートの高圧はいらない家庭もあるが、必要な家庭もある
    1. 高圧がいらない可能性が高い家庭
    2. 高圧を選んだ方がよい家庭
  2. そもそもエコキュートで水圧が話題になる理由
    1. 貯湯式は水道直圧式よりシャワーの勢いが弱く感じる場合がある
    2. 水圧は本体だけでなく給水元圧・配管・混合栓でも変わる
  3. 標準圧・高圧・パワフル高圧・水道直圧の違い
    1. 標準圧タイプ
    2. 高圧タイプ
    3. パワフル高圧・ウルトラ高圧
    4. 水道直圧タイプ
  4. 高圧タイプがいらない可能性が高いケース
    1. 浴室・キッチンが1階中心
    2. 同時に複数箇所でお湯を使うことが少ない
    3. シャワーの勢いに強いこだわりがない
    4. 既存の標準圧エコキュートで不満がない
  5. 高圧タイプを検討すべきケース
    1. 2階・3階に浴室やシャワーがある
    2. シャワーとキッチンなどを同時使用する
    3. ガス給湯器・灯油ボイラーから交換する
    4. 節水シャワーヘッドや多機能シャワーを使いたい
  6. 高圧にしても水圧が改善しない・期待外れになるケース
    1. 給水元圧が低い
    2. 給水・給湯配管が細い、長い、曲がりが多い
    3. 混合栓やシャワーヘッドが影響している
    4. 3階ふろ自動など機種側の制約がある
  7. 費用・水道代・故障リスクはどう考えるべきか
    1. 高圧タイプは本体価格・工事費が上がる場合がある
    2. 水道代は「圧力」だけでなく使用量・使用時間次第
    3. 配管負担・劣化リスクは現地確認が必要
    4. 補助金対象は年度ごとに確認
  8. メーカー別|高圧・水道直圧の考え方
    1. Panasonic
    2. 三菱電機
    3. ダイキン
    4. 日立
  9. 見積もり前に確認すべきチェックリスト
  10. まとめ用の判断表
    1. 標準でよい可能性が高い人
    2. 高圧を検討すべき人
    3. 水道直圧まで比較したい人

結論|エコキュートの高圧はいらない家庭もあるが、必要な家庭もある

多くの方が「高圧って本当にいるの?」と悩みますが、答えはシンプルです。ご家庭の環境によって、明確に向き不向きが分かれます。

高圧がいらない可能性が高い家庭

浴室が1階にあり、お風呂とキッチンで同時にお湯を使うことが少ないご家庭は、無理に高圧タイプを選ぶ必要はありません。
一般的な標準圧でも十分なケースが多く、追加費用を抑えることができます。シャワーの強さにそこまでこだわりがない方も、こちらに該当します。

高圧を選んだ方がよい家庭

一方で、2階や3階にお風呂がある場合や、家族が多くてシャワーと台所のお湯を同時に使うことが多いご家庭は、高圧タイプを検討すべきです。
特に、今までガス給湯器を使っていて、水圧が弱くなることに強い不安がある方は、高圧やパワフル高圧を選んでおくことで、交換後の不満や後悔を防ぎやすくなります。

そもそもエコキュートで水圧が話題になる理由

ガス給湯器ではそこまで気にしない「水圧」が、なぜエコキュートになると急に話題になるのでしょうか?

貯湯式は水道直圧式よりシャワーの勢いが弱く感じる場合がある

エコキュートは、深夜の安い電力でお湯を沸かしてタンクに貯めておく「貯湯式」という仕組みです。
タンクが水道の高い圧力に耐えられないため、一旦「減圧弁」という部品で圧力を下げてからお湯を送り出します。そのため、水道の圧力をそのまま使うガス給湯器(水道直圧式)と比べると、シャワーの勢いが弱く感じることがあるのです。

参考:三菱電機 オフィシャルサイト

水圧は本体だけでなく給水元圧・配管・混合栓でも変わる

「高圧タイプを買えば絶対にシャワーが強くなる!」と思われがちですが、実は違います。
そもそも家にきている水道の元圧(給水元圧)が低かったり、家の中の配管が細かったりすると、いくらエコキュートを高圧にしてもお湯の勢いは強くなりません。水圧は本体の性能だけで決まるわけではない、ということを覚えておきましょう。

参考:住まいの設備と建材 (Panasonic)

標準圧・高圧・パワフル高圧・水道直圧の違い

見積もり書を見ると、いろいろな名称が並んでいて混乱しますよね。ここでスッキリ整理しておきましょう。

標準圧タイプ

もっともベーシックなタイプです。
圧力の目安は約170kPa〜190kPa程度。1階で普通にお風呂に入る分には問題なく使える水準です。価格も一番手頃に設定されています。

高圧タイプ

標準圧よりも圧力を高めたタイプです。
圧力の目安は約210kPa〜300kPa程度。複数の場所で同時にお湯を使っても、水圧が落ちにくいのが特徴です。2階にお風呂があるお家などに向いています。

パワフル高圧・ウルトラ高圧

さらに圧力を強化した最上位クラスで、メーカーによって呼び方が変わります。(ダイキンはパワフル高圧、パナソニックはウルトラ高圧など)
圧力の目安は320kPa〜400kPa程度。3階でのシャワー利用や、強力なシャワーの勢いを求める方向けです。

水道直圧タイプ

日立が採用している独自の方式です。
これはタンクのお湯を直接出すのではなく、タンクの熱を利用して水道水を瞬間的にお湯にする仕組みです。そのため、ガス給湯器と同じように水道の元圧をそのまま生かすことができ、非常にパワフルです。

参考:日立の家電品 (カデンファン)

高圧タイプがいらない可能性が高いケース

ここからは、具体的に「高圧タイプはいらない」と判断できる条件を見ていきましょう。

浴室・キッチンが1階中心

お湯を上に押し上げる力が必要ないため、1階に水回りが集まっているご家庭であれば、標準圧で十分なケースが大半です。

同時に複数箇所でお湯を使うことが少ない

「誰かがシャワーを浴びている時に、キッチンで洗い物をする」といったシチュエーションが少ない、夫婦2人暮らしや単身世帯であれば、水圧の低下を気にする場面がほぼありません。

シャワーの勢いに強いこだわりがない

ホテルや銭湯のような、肌に刺さるような強いシャワーが好き!というこだわりがなければ、標準圧の柔らかい水流でも快適に入浴できます。

既存の標準圧エコキュートで不満がない

今すでにエコキュート(標準圧)を使っていて、特に「シャワーが弱い」と感じていないのであれば、次も標準圧で問題ありません。無理にグレードを上げる必要はないでしょう。

高圧タイプを検討すべきケース

逆に、以下に当てはまる場合は、数万円の追加費用を払ってでも高圧タイプを選ぶ価値があります。

2階・3階に浴室やシャワーがある

お湯を上層階まで運ぶにはパワーが必要です。2階浴室なら高圧以上、3階ならパワフル高圧や水道直圧タイプを強くおすすめします。

シャワーとキッチンなどを同時使用する

お子様が多く、お風呂の時間帯にキッチンの食洗機や手洗いなどが重なるご家庭は、標準圧だと極端にシャワーが弱くなることがあります。同時給湯のストレスをなくすなら高圧が安心です。

ガス給湯器・灯油ボイラーから交換する

これまで直圧式の強い水圧に慣れていた方が、エコキュートの標準圧に変えると「弱っ!」と驚いて後悔するケースが非常に多いです。ガスからの乗り換えなら、高圧を選んでおくのが無難です。

節水シャワーヘッドや多機能シャワーを使いたい

最近流行りの美容系シャワーヘッド(手元止水機能付きなど)は、ある程度の水圧がないと本来の性能を発揮できません。多機能シャワーを使いたい方は高圧が必須条件になることがあります。

高圧にしても水圧が改善しない・期待外れになるケース

「よし、高圧にしたから安心!」……と言いたいところですが、注意点があります。家の環境によっては、高圧タイプを買っても期待したほど水圧が上がらないのです。

給水元圧が低い

家の大元にきている水道の圧力自体が低い場合、エコキュートを高圧にしても、元々の圧力以上にはなりません。高台にあるお家などは要注意です。

給水・給湯配管が細い、長い、曲がりが多い

家の中の配管が細かったり、エコキュートからお風呂までの距離が長かったりすると、お湯が通る途中で圧力が失われてしまいます。これは配管自体の問題です。

混合栓やシャワーヘッドが影響している

お風呂場の蛇口(混合栓)のフィルターが詰まっていたり、水圧を抑えるようなシャワーヘッドを使っていたりすると、本体の性能が良くてもお湯の勢いは弱くなります。

3階ふろ自動など機種側の制約がある

たとえば三菱電機の「ハイパワー給湯」は、3階でのシャワー給湯は可能ですが、「3階へのふろ自動(湯はり)」には非対応という制約があります。カタログの細かい条件をよく確認する必要があります。

参考:三菱電機 オフィシャルサイト

費用・水道代・故障リスクはどう考えるべきか

高圧タイプを選ぶと、お金やメンテナンスの面でどんな影響があるのかも知っておきましょう。

高圧タイプは本体価格・工事費が上がる場合がある

標準圧に比べて、高圧タイプは本体価格が高くなります。また、場合によっては特殊な配管部材が必要になり、工事費が少し上がることもあります。

水道代は「圧力」だけでなく使用量・使用時間次第

「高圧にすると水道代が跳ね上がるのでは?」と心配される方がいますが、一概には言えません。
勢いが良くなる分、短時間でシャワーを済ませられれば水道代は変わりませんし、逆に勢いが良くて気持ちいいからと長く浴びてしまえば、もちろん水道代は高くなります。

配管負担・劣化リスクは現地確認が必要

古いお家の場合、強い水圧をかけることで古い配管に負担がかかるのではないかという懸念があります。これは素人では判断できないため、見積もり時に業者さんに配管の状態を見てもらうことが重要です。

補助金対象は年度ごとに確認

エコキュートの導入には、国(資源エネルギー庁など)の補助金が使えることがあります。ただし、高圧だから対象になる、というわけではなく、省エネ基準を満たしているかが鍵です。最新の補助金情報は必ず確認しましょう。

参考:資源エネルギー庁

メーカー別|高圧・水道直圧の考え方

各メーカーで高圧の名称や特徴が少しずつ異なります。

Panasonic

パナソニックは「高圧(300kPa)」と、さらに強力な「ウルトラ高圧(400kPa)」をラインナップ。2階や3階の浴室でも快適なシャワーを強くアピールしています。

参考:Panasonic FAQ

三菱電機

三菱は「ハイパワー給湯(水源水圧300kPa以上で使用)」を用意。シャワーの勢いを気にする方へ推奨していますが、3階ふろ自動には非対応など、確実な使用条件を明記しています。

ダイキン

ダイキンは「高圧給湯(210kPa)」と「パワフル高圧給湯(320kPa)」を展開。カタログで配管条件による水圧のばらつきについて丁寧に説明しています。

日立

日立の最大の強みは「水道直圧給湯」。前述の通り、タンクのお湯ではなく水道圧をそのまま熱交換で温める方式のため、同時使用でも水圧が落ちにくく、そのまま飲用できる(条件あり)という独自の特徴を持っています。

見積もり前に確認すべきチェックリスト

ここまでの内容を踏まえ、業者に見積もりを依頼する前に、自宅の状況を整理しておきましょう。

【自宅状況チェックリスト】

  • 家の条件:浴室は何階か? シャワーまでの距離は遠くないか?
  • 使い方:家族の人数は? お風呂とキッチンの同時使用は多いか?
  • 既存設備:今はガス給湯器か? 今のエコキュートに不満はあるか?

さらに、業者さんには以下の質問をぶつけてみてください。

【業者に聞くべき質問】
「我が家の給水元圧は測れますか? 高圧の性能は出せそうですか?」
「今の配管の太さ(径)や劣化具合を見て、高圧にしても問題ないか教えてください」
「ガス給湯器からの交換ですが、どの機種なら水圧の違和感が少ないですか?」

ここで「大丈夫です、とりあえず高圧にしとけば問題ないです!」と適当に答える業者は少し注意した方がいいかもしれません。しっかり現場を見てくれる業者を選びましょう。

まとめ用の判断表

最後に、エコキュートの高圧タイプが必要かどうか、簡単に判断できるまとめ表をご用意しました。

標準でよい可能性が高い人

  • 浴室もキッチンも1階にある
  • 夫婦2人など、同時にお湯を使うことが少ない
  • シャワーの勢いにこだわりがない
  • 今使っている標準圧エコキュートに不満がない

高圧を検討すべき人

  • 2階にお風呂がある
  • 家族が多く、キッチンとお風呂を同時に使う
  • ガス給湯器からエコキュートに初めて交換する
  • 美容系の多機能シャワーヘッドを使いたい

水道直圧まで比較したい人

  • 3階でシャワーを使いたい
  • とにかく水圧には一切の妥協をしたくない
  • 2箇所同時に使っても、水圧の変化を感じたくない

エコキュートの機種選びは、向こう10年のお風呂時間を決める大切な決断です。
この記事を参考に、あなたの家に「高圧タイプ」が本当に必要かどうかを見極めて、賢く、後悔のないエコキュート選びをしてくださいね!